人は石垣


日経ビジネスのホームページで続いていた連載に「ブックオフ社長 橋本真由美の『最強の現場の創り方』」というコラムがあった。
一時、パートから一部上場企業の社長へ登りつめたと話題になった人のコラムなので、どんなものかと興味本位で一度読んでみるととても面白かったので、毎回の更新を楽しみにするようになっていた。

そのコラムをまとめた本「お母さん社長が行く!」が出たと言うことなので早速買ってきて読んだ。

全編に渡って書かれていることはただ一つ、人材育成の大切さと、その難しさ。と私は感じた。
武田信玄の言葉に「人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり」と言うのがある。
特に「人は石垣」というフレーズが好きだ。
城の石垣は多くの石が積み上げられている。一つでも無くなればバランスが崩れ石垣を崩壊させる。しかも、一つ一つの石は機械的に加工された四角いものではなく個性的な形をした石であり、簡単に代わりが用意できるものではない。たくさんの石が互いに支え合いながら城を支え、守っている。

本のあとがきでブックオフの坂本会長が後継者選びこそが社長の最大の仕事と書いているが、後継者の育成はなにも社長だけの仕事では無いと思う。
自分自身が次のステージへ進むとき、自分の行っていた仕事を任せされる人を見つけ育てるという事は、全ての仕事において重要な事だと思う。
そして、この育てると言うことが疎かになると組織は弱体化していくのだと思う。
新しい人材を育てることで組織の新陳代謝が進む。代謝を進めるというのは決して新しいものに代えるのではなく次のステップへ育て上げることで、より強力な組織が生まれていくのだと感じる。

久々に、いろいろと考えさせられた一冊でした。

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