我が家は現在J:COMのCATV回線でインターネット接続しています。
このJ:COMの回線ですが、2022年からIPv6サービスがリニューアルされました。(一部地域は2021年秋から)
従来のIPv6サービスは、IPv4サービスと同様に1契約に1個しかIPアドレスが割り当てられないというIPv6の趣旨を無視したような仕様になっていて使い物にならなかったのですが、新サービスはDHCPv6-PDを利用してプレフィックスサイズ「/56」でルータに対してIPv6アドレスを割り当ててくれます。
と言う事でウチのエリアでもサービスが始まったのを確認して新IPv6サービスに申し込みました。
特段追加料金が発生するわけでは無く、サポートに電話で連絡して申し込むと翌日には利用できるようになります。
サポートからは翌日になったら一度ケーブルモデムやルータの電源を落として、少し時間をおいてから再起動するよう指示がありました。
これでIPv6アドレスが割り当てられるようになります。
で、次は我が家のルータにIPv6の設定を施してやるだけですが、ここで結構躓きました。
そもそもIPv6の設定を行うのは初めてですし、我が家のルータ「YAMAHA RTX1200」でDHCPv6-PDを使ったCATV回線での設定例が見つかりません。
似たような設定例を参考に設定を行ってみるものの、通信が非常に不安定になりIPv4での接続すら遅延が発生したり不通になったり。
一時設定を諦めてIPv4だけで通信していましたが、お正月休みの暇な時間を利用して再度設定にチャレンジしたところ、安定して通信できるようになりました。
今回IPv6利用のために追加した設定は以下の通り。
たいした設定をしている訳ではありませんが、多分最初は余計な設定をしたりプレフィックス長を間違えたりしていたんだと思います。
とりあえずこれで安定してパソコンもiPhoneもiPadもIPv6で接続できています。
ipv6 routing on
ipv6 route default gateway dhcp lan2
ipv6 prefix 1 dhcp-prefix@lan2::/64
ipv6 lan1 address dhcp-prefix@lan2::1/64
ipv6 lan1 rtadv send 1 o_flag=on
ipv6 lan1 dhcp service server
ipv6 lan2 address dhcp
ipv6 lan2 secure filter in 601010 601011 601012 602000
ipv6 lan2 secure filter out 603000 dynamic 602000 602001 602002 602003 602004 602005 602006
ipv6 lan2 dhcp service client
ipv6 filter 601010 pass * * icmp6 * *
ipv6 filter 601011 pass * * tcp * ident
ipv6 filter 601012 pass * * udp * 546
ipv6 filter 602000 reject * * * * *
ipv6 filter 603000 pass * * * * *
ipv6 filter dynamic 602000 * * ftp
ipv6 filter dynamic 602001 * * domain
ipv6 filter dynamic 602002 * * www
ipv6 filter dynamic 602003 * * smtp
ipv6 filter dynamic 602004 * * pop3
ipv6 filter dynamic 602005 * * tcp
ipv6 filter dynamic 602006 * * udp
ところでフレッツ光の回線を利用しているユーザーの間ではIPv6を使うと通信が速くなると言う話が囁かれています。
厳密に言えばIPoE方式の接続は利用者が少なくてNTT内の設備が空いているから従来のPPPoE方式の接続より速いと言う事であって、IPv6がスピードアップに寄与しているわけではありません。
また、NTT内の設備の問題がスピードに関係しているだけで、ISPより先のインターネット空間では多くの部分でIPv4もIPv6も一緒に通信しています。
なので、IPv4もIPv6も同じ伝送路で通信するCATV回線ではIPv6だから通信が速いと言う事はありません。
みんなのネット回線速度と言うサイトで計測してみましたが、IPv4とIPv6の通信速度はほぼ一緒でした。