イニシエーション・ラブ


久々に書評っぽい事なんか書いてみたいと思います。

今回読んだのは乾くるみさんの『イニシエーション・ラブ』。
読んだきっかけは、ゴールデンウィークに「ビリギャル」の映画を観に行ったら「イニシエーション・ラブ」の予告編が流れていて何となく興味を持ったと言うモノ。
ネットで調べると本の紹介に『必ず二回読みたくなると絶賛された傑作ミステリー』なんて書いてあるから益々興味が湧いてきてしまい、会社帰りに買ってきてしまいました。

読み始めると何てことは無い青春ラブストーリー。
前半のside-Aは何がミステリーなのかサッパリ分からず過ぎていきます。
後半のside-Bに入っても単なるラブストーリーと言った展開だけど、所々で話の内容に違和感を感じ始めます。
徐々に疑念が湧いてくる感じがしながらもside-Bも終盤に差し掛かり、最後の数ページと言った所ではっきりと「あれ?話がおかしい」と感じます。
そして本の紹介に書かれている『最後から二行目で、本書は全く違った物語に変貌する』という言葉の通り、疑念が一気に晴れていきました。
そして、パラパラと前のページを捲っていくと自分が感じていた違和感の正体が一気に分かってきます。
「やられたぁ~」って感じでした。

そして、最初っからもう一度じっくり読んでしまいました。
2回目を読み進めていくと緻密に組み立てられたストーリーに関心してしまいます。
1回目には何も感じなかった何気ないセリフが、2回目にはとっても意味がある言葉となっていることに驚かされます。

 

で、今日は公開となった映画『イニシエーション・ラブ』を観てきました。
小説の方は文章だから読者を騙せたと言うのが正直な感想です。
映画にしたら成り立たない内容なので、どうやって映像として表現するのかとっても興味がありました。

映画の方も「お見事!」と言うような展開で、原作の良さを上手く生かしたとっても面白い映画に仕上がっていました。
原作には無い最後のオチも良く、「あれ?この後どうなるの」と先の展開に期待を抱かせて終わっていきました。

それと、物語の舞台は80年代。
映像に映っているモノや音楽はとても懐かしくて、純粋に当時の雰囲気を思い出して楽しめました。

ただ、映画のキャッチコピーにある「あなたはきっと2回観る」は、最後に種明かしがあるため無いですね。
1回で十分楽しめました。

 

更にはまってます


先日すっかりはまってしまった今野敏さんの小説『任侠シリーズ』に続き『隠蔽捜査シリーズ』にもはまってしまいました。

ゴールデンウィークに読み終えた任侠シリーズを実家へ持って行った所、隠蔽捜査シリーズが借りられたのでセッセと読んでました。
借りられたのは1作目の隠蔽捜査、2作目の果断 隠蔽捜査2、3作目の疑心 隠蔽捜査3の3作品。
任侠シリーズの方が私としては面白い気もしたけど、隠蔽捜査シリーズも面白くて3作品を2日間で読破してしまいました。

そして、先日ぶらりと本屋さんに寄ったら隠蔽捜査シリーズの続きを発見!
迷わず購入してしまいました。(^_^:

買ってきたのは「初陣 隠蔽捜査3.5」と「転迷 隠蔽捜査4」の二冊。
初陣の3.5巻というのが変な巻数ですが、こちらは雑誌連載時にスピンアウト作品として書かれた読み切りを集めたもので、隠蔽捜査シリーズの主人公である竜崎伸也の同期の伊丹俊太郎を主人公として描いたもので、本編とは違った伊丹俊太郎の姿が見えて面白い。
4巻 転迷も、これまでよりも一層複雑化する事件と竜崎伸也の活躍が面白い。

転迷を読んでて思いましたが、このシリーズの面白さは事件の謎解きではなく、登場人物達の葛藤など人間ドラマの部分が非常に面白いので、何度か読み返してみても新たな発見が有り飽きません。

二冊買ってきたけど、その日のうちに二冊とも読んでしまいました。
任侠シリーズに続き隠蔽捜査シリーズも読編が出ることを期待したいと思います。

久々にはまりました


久々に小説にはまりました。
あっという間にシリーズ3作読破・・・

最初に読んだのは今野敏著の『任侠病院』
通勤電車で私の前に立っていた人が読んでいて、そのタイトルと帯のコピーに惹かれてしまいタイトルを忘れないうちにとネットで探したら、何やら面白そうなストーリーが書かれていたのですぐに注文。
ヤクザが潰れかけた病院の再建に乗り出すという何とも突飛なストーリーですが、読み始めたら面白くてしょうがないと言った感じで気が付けば数時間で読み終えてしまいました。

任侠病院をネットで調べた時、この作品はシリーズ3作目だと言う事が書かれていたので早速他の作品も検索。
1作目の『とせい』は新品が見つからなかったので近所のブックオフで購入。
こちらは潰れかけた出版社を再建させるというストーリー。

2作目は『任侠学園』
こちらは潰れかけた私立高校を再建させるというストーリー。

いずれも読んでて純粋に「面白い!」といった作品で、ヤクザの世界がどうとか言う事は一切関係なくストーリーに没頭してしまい、300~350ページある単行本を1冊4時間ほどで一気に読み切ってしまいました。
次回作も期待して待ちたいと思います。