丁度1週間前、祖母が亡くなった。
その時のエピソードを聞き、とても不思議な思いを抱いた。
祖母の意識があった最後の時、叔母(父の兄弟の一番上)を枕元に呼び「もうお別れや、長い間ありがとう」と言うと、そのまま眠りにつき目を覚ますことはなかったそうだ。
自分の最期を悟っていたとしか思えない言葉だ。
祖父の時にも似たようなエピソードがある。
祖父は山歩きがとても好きな人だったが、晩年は体力が落ち山へ遊びに行くどころか外出することもほとんど無くなっていたが、4月のある日「明日、山へ行く」と言い出した。
祖母は何も準備をしていないから明日でなくてもと言ったそうだが、「おまえが行かんなら一人で行く」と言うので、不安に感じた祖母は親類の人に同行をお願いし3人で山菜採りに出かけ、祖父は山菜採りの最中に亡くなった。
祖父の行動も自分の最期を悟り、自ら大好きだった山を最期の場所に選んだとしか思えない。
人生の最後に感ずることができる不思議な何かがあのかもしれない。
ただ、生涯に一度きりの事、本人に聞くこともできないので確認のしようは無いが、二人の最期の言動を見聞きする限り、私には何か本人にしか分からないものがあるのだろうと感じる。
あれから丁度一週間、今は祖母の冥福を祈る