大地震から8ヶ月程経ちました。
津波が押し寄せる衝撃的な映像は何度もテレビで見ました。地震直後ワンセグTVでリアルタイムで中継される映像を避難したグランドで見てました。
しかし、何か映画のワンシーンを見ているようで、私の中では今でも現実のこととして信じられないというか、受け入れがたいものがあり、現実感が全然無いのです。
阪神淡路大震災の時は、中継される映像を見ていて大変なことが起きて居るんだという実感がありました。
その後知り合った友人何人かが、地震当時西宮や大阪、京都などに居た人で、体験談を聞いたり地震の爪痕が残る場所を目にしたことで色々感じるものがありました。
新潟の地震も同じで現実感がありました。
しかし、東北の地震は規模が大きすぎて自分の中で消化しきれていないんだと思います。
かつて訪れたことがある東北の地がどうなってしまったのか、自分の目で一度見ておきたいという思いがあり、時間が経ってしまいましたが今なら復旧活動の邪魔をすることもあまりないでしょうし、仕事が一段落し時間が取れたので、11月3日から6日にかけて福島県相馬市から太平洋岸に沿って岩手県陸前高田市まで、東日本大震災の被災地を巡ってきました。
正直な所、想像を遙かに超えた衝撃的な風景が広がっていました。
多くの瓦礫は片付けられていて、震災直後に比べれはキレイになっているのでしょうが、在ったはずの建物は基礎や土台を遺して根刮ぎ無くなってしまってます。
田畑には真っ黒な泥が残されたままです。
道路の路肩は崩れている箇所がたくさんあり、橋は流され仮設の橋が架けられています。
護岸は崩れており、土嚢を積んではありますが冠水している所もあります。
穏やかな波が打ち寄せる風景からはとても想像できませんが、大きな力で襲われた痕があちらこちらに残っています。
でも、そこに生きる人達のバイタリティ、立ち向かおうとする力には感服します。
樹脂製の波板で囲われた仮設の事務所と真新しい給油機で営業しているガソリンスタンド。
津波に襲われたであろう場所で何事も無かったかのように営業しているコンビニ。店内ではATMだって普通に使えます。しかし、隣家は一階の壁や窓が津波で壊されていて、中には瓦礫が散乱したままです。
日常を取り戻すにはまだまだ多くの時間が必要でしょうが、一歩ずつ進んでいる姿も見ることができた気がします。
またいつか、もっと元気になった風景を観に行きたいと思います。
被災地を巡りながら撮った写真をこちらにアップしましたの興味のある方はどうぞ。